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世界トップの成長率を誇るクラウドサービスであるMicrosoft のAzure。クラウド移行を検討している方のなかには、Azureへの移行を視野に入れている方も多いのではないでしょうか?「Azureへ移行するメリットがはっきりとわからず、足踏みしている」「移行を検討しているけれど、どのように移行を進めていけばよいのかわからない」と悩んでいる方へ、この記事では、そもそもAzureとは何か、Azure移行のメリットや移行手順などを解説していきます。
AzureとはAzureとは、Micorsotが提供しているクラウドサービスです。クラウドとは、インターネット上で、外部事業者のサーバー環境をサービスとして利用できる仕組みのことです。Azureは今日の課題を解決し、未来を創造するために、お客様が新しいソリューションを実現できるよう設計された 200 を超える製品とクラウド サービスで構成されています。
オンプレミスからAzureへ移行するメリット
オンプレミスからAzureへの移行にはさまざまなメリットがあります。この記事では、3つのメリットを解説していきます。
俊敏性の向上
Azureでは200以上のさまざまなサービスが提供されており、自社のニーズに合わせて必要なサービスをカスタマイズすることができます。またサーバ/ストレージの調達や設置・導入も不要となります。
いつでもシステムの導入を開始することが可能となり、システムの俊敏性を向上するのはもちろんのこと、新しいビジネスのためのシステムを初期投資なく検証することが可能となります。これにより新しいビジネスのアイデアをリスクなく検証し開始することが可能となり、企業の成長スピード向上に大きく貢献することが可能となります。
高い柔軟性とコストの最適化
クラウドサービスは使用した分だけ月額利用料がかかる従量課金制であり、その時に利用したサービスにのみ料金を支払います。オンプレミスのように「使っていないリソースにもコストがかかり続けることで費用対効果が下がってしまう」という状況を防ぎ、余分なコストを削減できるのです。
企業環境の変化に合わせて、リソースの追加や削除、変更がいつでも行えるため、アクセスが急増した際にその場でサーバーの台数を増やして障害を回避したり、アクセスのピークが過ぎたあとにサーバーを減らしてコストを削減したりといった対応も可能です。
災害やアクシデントの影響を受けにくい
Azure上に配置したサーバーであれば、複数のサーバーを複数の拠点に配置することで、自然災害やネットワーク障害などに備えられます。このような対策をとっておくことで、万が一自然災害が発生した場合でも、サーバーにアクセスできないなどのリスクを最低限に抑えられます。またAzureは、世界各国のセキュリティ機関の認証を受けている信頼性の高いクラウドサービスであるため、個人情報や機密情報漏洩などのアクシデントが発生するリスクも抑えられるでしょう。
<Azureの利用メリットや特徴詳細はこちらの記事をご覧ください。>
Azure移行する手順
Azureへの移行は、無計画に進めてしまうとさまざまな失敗のリスクが発生します。移行の手順をあらかじめ把握し、それぞれのステップを慎重に踏んで移行作業を行いましょう。
1.目的を明確にする
漠然とAzureへの移行を決めるのではなく、「なぜAzureのクラウドサービスへ移行するのか」などを考え、どのような目的でAzure移行するのかを明確にしましょう。Azure移行によって解消したいと思っている自社サーバーの改善点や移行のゴール、KPIなどについてあらかじめまとめ、担当者だけでなく社員全員が把握できるように共有します。
2.移行後のサービス構成を考える
Azureへ移行するシステムの範囲や、Azureの各サービスによってさまざまな機能があるため、自社サーバーに必須の機能や強化したい機能などを軸にサービス構成を検討しましょう。特にクラウド上へそのままシステムを移行するのか、クラウド機能を利用する新しいシステムへ切り替えるのか?といった点の検討が重要となります。
3.費用を検討する
Azureへ移行した場合のコストシミュレーションをして、自社の予算と比較検討します。Azueには、低コストで一定期間利用できるサービスやずっと稼働する必要のないサービスもあるため、料金体系を把握し、利用するサービスと利用しないサービスを明確に分けることで、低コストな運用を実現できるでしょう。
4.テスト移行をしてから移行作業を開始する
サービス構成が決定したら、システム移行・データ移行などを実施してテスト移行を行い、問題なくシステムやデータ移行できているかを確認しましょう。システム移行は、Azure専用のマネージド型システム移行ツールやデータ移行ツールなどでも実施可能です。これらのツールをテスト移行から使用し、問題がないようであれば本番でのシステム移行作業を行います。
5.移行後の運用体制を整える
クラウドへ移行して終わりではありません。システムの障害やセキュリティ問題等を早期に発見できる監視体制の準備、移行後もビジネス変化やテクノロジー進化に追随するためのクラウドに最適化された運用体制の準備、コストの可視化や最適化を実施するためのコスト管理体制など、クラウドに最適化された運用保守体制を移行前に整えておくことも重要です。
Azure移行で失敗しないために押さえておきたい注意点
Azure移行にはさまざまなメリットがありますが、「期待していたメリットが享受できない」「かえって運用負荷が増大する」といった失敗もあります。そのような失敗をしないために、注意点を押さえながら移行していきましょう。
オンプレミスとの違いを理解する
Azureには多くのメリットがあると同時に、クラウドに最適化しないと効果が出ないこともあります。オンプレミスとの違いを理解したうえで、本当にそのシステムをAzureへ移行させるべきかの検討やAzureの特性を理解し移行後の構成・運用・移行方法を検討し最適な移行計画を立てることで、失敗を防げます。
また無駄なシステムや過剰なリソースの移行することにより無駄なコストが発生しないか?も移行計画をたてる際に見直すことも重要です。
テストとリハーサル
システム移行において、移行テスト計画を綿密に計画し移行テストを実施すること、本番移行時の手順を整理してリハーサルを実施することで移行の失敗を防ぐことが大切です。
また本番移行時の万が一に問題が発生することを想定してコンティンジェンシープランを本番移行前に整理しておくことも安心した移行を行うための重要な点となります。
コスト管理は入念に行う
クラウド運用開始後も、サービス稼働状況に合わせてコスト管理を行うことが必要です。「気づいたらランニングコストが膨れ上がっていた」「利用していないサービスに料金を払い続けていた」ということがないよう、コストパフォーマンスは最善かどうかを定期的に確認して改善しましょう。
またAzure移行をする際には、過去のサーバー環境の廃棄を行いましょう。廃棄を忘れてしまうと、無駄なコストが発生する恐れがあります。しかし環境を廃棄してしまうと元に戻せないため、移行直後のトラブルに備えて、一定期間Azureでの運用をしたのちに廃棄すると安心です。
<Azureの見積・料金に関する詳細はこちらの記事をご覧ください。>
Azure移行の実績多数!クラウドのスペシャリスト集団BeeX
Azure移行で失敗しないためには、正しい知識を持つ専門家に相談しながら移行作業を行うことがおすすめです。BeeXは、MicrosoftのAzure分野でクラス最高の能力を備えていることを証明するGold コンピテンシーを獲得しています。これらの実績・経験に基づき、確実なAzure移行と、移行後の最適化された運用体制を提供します。
導入事例 早稲田大学様
“私学の雄”として知られる早稲田大学は、2032年に迎える創立150周年に向けて、中長期計画「Waseda Vision 150」を策定し改革を進めています。その一環として同大学は、SAP ERP(ECC6.0)を導入し、研究支援・財務システムとして活用してきました。それから約3年が経ち、ハードウェアのリプレース時期を迎えたことから、運用性の向上やBCP対策の強化を目的に、Microsoft Azure(以下、Azure)への移行を決断しました。そこで同大学はBeeX を移行パートナーに指名。特殊な要件もありましたが、SAP ERPやAzureに精通したBeeXのサポートによりさまざまな課題を解決し、約6カ月という短期間で移行を完了させています。
くわしい内容は、こちらの記事をご確認ください。
まとめ
Azure移行には「柔軟性が向上する」「コストの削減ができる」といった数多くのメリットがあります。しかし、失敗に陥るケースも多いため、専門家と共に移行手順を慎重に踏んでいくことが重要となります。BeeXでは、Azure移行の実績を多く持つクラウドのスペシャリストが、企業の目的にあった環境を構築し、運用後のサポートまでワンストップで行います。「Azureへの移行を考えているけれど、相談できるパートナー企業が見つかっていない」という方は、ぜひお問い合わせをしてみてください。
移行のポイントをまとめたホワイトペーパーもぜひご一読ください。