70年以上の歴史を持ち、地元の福岡市ではトップクラスの管理戸数を誇る三好不動産。同社は、これまでオンプレミスで運用していた「サブリース契約」システムのサーバーがリプレースの時期を迎えたことを機に、管理負荷の削減とBCP対策の強化を目指し、クラウド環境への移行を検討。複数のベンダーから寄せられた提案の中から、豊富な実績や将来を見据えた提案を評価し、BeeXをパートナーに選びました。
この移行およびBeeXのマネージド・サービスの利用により、システムの管理にかかる負荷が大幅に削減され、安心・安全なシステム環境が実現しました。
- 課題
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- オンプレミスで運用していた「サブリース契約」システムのサーバーがリプレースの時期を迎える
- システムの管理は煩雑で、スタッフにも大きな負荷がかかっていた
- クラウド化によりBCP対策の強化や、移行ノウハウの獲得を図りたい
- 解決したこと
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- ハードウェアの保守を含めたシステム全体の管理にかかる負荷が大幅に削減
- BeeXの提供する「マネージド・サービス」の利用により負担軽減
- 稼働が安定するとともにBCP対策が強化され、安心・安全なシステム環境が実現
管理負荷の削減とBCP対策の強化を目指し、システムのクラウド移行を検討
創業の地である福岡で、不動産にまつわるさまざまなビジネスを展開する三好不動産。人々の生活基盤となる「住」を担う企業として、不動産を「資産」のひとつと捉え、現在は相続対策や土地活用なども含めて、不動産業をさらに進化させた「資産のコンサルティング」に力を入れています。DX推進部 IT推進課の横田寛氏は「当社は不動産の枠を『超』えて考える『超・不動産宣言』を掲げており、常に社会に貢献し、なくてはならない地域No.1企業へと成長するため、さまざまな取り組みを進めています」と説明します。
同社は、これまで不動産オーナーから物件を借りて一括管理し、個々の借主に転貸する「サブリース契約」のシステムを、オンプレミス環境のサーバー(Windows Server)で運用してきました。しかしその管理には煩雑な面があり、スタッフへの負荷も大きかったといいます。「私たちDX推進部はいわゆる情シス部門の役割を担っていますが、業務系システムの運用のほかに、各種システムやサービスの設定、問い合わせに対応するヘルプデスク、新人研修などの社内教育等、さまざまな業務を担当しています。そのためサーバーの管理だけに関わるわけにもいきません。そこで、サーバーがリプレースの時期を迎えることを機に、管理負荷の軽減とBCP対策の強化、移行ノウハウの獲得などを目指し、システムのクラウド移行を検討することにしました」(横田氏)
豊富な実績と将来を見据えた提案を評価。プロジェクトもトラブルなく予定通りに完了
2022年、三好不動産はサブリースシステムのクラウド移行について本格的に検討を開始。同社がSalesforceを導入した際のパートナーであったテラスカイ社を通じて子会社であるBeeXを紹介されました。BeeXは同社にAWSをはじめとした各パブリッククラウドの概要について説明、2022年にAWSを基盤とした構築・運用保守の提案をし、採用されました。「提案は三社から受け、候補となったのはBeeX社と他一社の提案でした。他一社の提案は主に大規模ユーザーを対象にサービスを展開しており、予算面でのクリアが難しい価格帯だったことと、提案内容が基本的な移行完了までで、その先の将来像までは踏み込んでいませんでした。一方、BeeX社はAWSに関する豊富な実績に加え、運用・保守の一環として将来の他サーバーの移行を見据えたAWS利用ガイドラインの作成まで含まれていたのは大きなポイントとなりました」(横田氏)
さらに、以前から同社が保有していたAWSのアカウントと新たに導入するアカウントをとりまとめ、BeeXが一括管理するという点も評価されました。「いくつもあるアカウントをBeeX社がまとめて管理することにより支払いが一括で済みます。また今後、環境の拡張を見据えた場合、同じフローで行える点もメリットです」(横田氏)
今回、クラウド環境にAWSが選ばれたのは、Salesforceとリアルタイムでデータ連携できる点にありました。AWSとSalesforceは、データベース(DB)の連携アダプタが提供されているなど、データの共有が容易です。それゆえ、AWS上のデータをSalesforceのUI上で扱えるようになり、ユーザーはデータの所在を意識せずに参照・利用することが可能になります。
同社とBeeXは2023年2月から移行プロジェクトをスタート。同年4月にAWS上への移行を実施、5月にはアプリケーションの移行も完了させ、本番運用を開始しました。「プロジェクトにおいて特に大きなトラブルはなく、オンスケジュールで完了することができました」(横田氏)
管理の負荷が大幅に削減され、安心・安全なシステム環境が実現
三好不動産がサブリースシステムをAWSへ移行したことで、その管理にかかる負荷は大幅に削減されました。「これまでアプリケーションベンダーにメンテナンスを行ってもらう際には、電話やメールなどで日程調整を行い、作業時にも社内のメンバーが立ち会っていました。この作業は週1回程度とかなり頻繁に行っており、業務時間外に実施する必要もあったため、かなりの負担になっていました。これがAWSへの移行後は、ベンダーが直にAWS 環境に入って作業ができるようになり、事前の手配や作業の立会いが一切不要になりました」(横田氏)
また今回の移行で、システムはバックアップまで含めてAWSの仮想サーバー「EC2」上に構築され、安定性が大きく高まったといいます。「以前、本番サーバーは安定していましたが、バックアップ機が度々ダウンしていたため、対応に追われることが少なくありませんでした。これがAWSへの移行により稼働が安定するとともにBCP対策も強化され、安心・安全なシステム環境が実現しました」(横田氏)
同社はAWSへの移行後、BeeXの「マネージド・サービス」を利用し、AWS基盤の運用を委託。これを受けてBeeXでは、統合監視ツール「Zabbix」を活用し、死活監視をはじめとしたシステムの監視、アラート通知、パフォ-マンスの可視化とシステムの運用を行っています。「運用監視をBeeX社に一任できたことで、私たちの負担もかなり軽減されました。たまにアラート通知が来ると監視サービスが行われていることに気づくのですが、必要な対応はお任せできるので、自社運用の時と比べて、とても安心感があります」(横田氏)
他の物理サーバーやNASなどの移行も検討。BeeXにはさらなる情報提供を期待
三好不動産は今後、機器の入れ替え時期に合わせて他の物理サーバーやNASなどの移行を検討していくとしています。環境については、オンプレミス/クラウドを問わず、最適な選択をしていきたいとのことです。DX推進部 情報システム課の陣山純一氏は「BeeX社は気軽に何でも相談できる頼もしいパートナーだと思います。今回BeeX 社にガイドラインを作成していただいたことで、将来のAWS移行の際にも工数の削減が期待できるようになりました。ただ、AWSについては私たちの知見が足りないと感じますので、他社の事例も含め、効果的な活用方法など情報提供していただきながら、私たちも知識を深めていきたいと思っています」と期待を語ってくれました。
インタビューにご協力いただいた方々
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- DX推進部 IT 推進課
- 横田 寛 氏
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- DX推進部 情報システム課
- 陣山 純一 氏
株式会社三好不動産
1951年に設立、1955年より不動産業を開始。漁師たちからの相談をきっかけに、賃貸住宅経営の提案を行い、全国で初めて不動産管理業を始めました。社会の基盤となる「住」を通じて、豊かで安定した人の暮らしを創ることを使命としており、九州およびアジアのビジネス拠点として発展を続ける福岡において、不動産管理、賃貸仲介、売買仲介等の事業を幅広く展開。従業員だけではなく、オーナー、入居者、取引先、そして地域の皆さまを家族のように想い、家族のように寄り添う「all f or f amily」をビジョンに掲げ、100年企業を目指しています。
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