株式会社日本経済新聞社

AWS

BeeXの支援のもと、新規BtoB向けWebサービスを立ち上げユーザーの要望に合わせ、デザインや機能を継続的に改善

業種
情報サービス
従業員数
1000人以上

BeeXの支援のもと、新規BtoB向けWebサービスを立ち上げユーザーの要望に合わせ、デザインや機能を継続的に改善

「日本経済新聞」および「日本経済新聞 電子版」を中核に、出版、放送、電子メディア、データベースサービス、経済・文化事業など幅広い事業を展開する日本経済新聞社。近年、BtoB向けWebサービスに注力している同社は、ビジネスに必要な情報を効率よく収集し、組織・チームとして収集・共有できるナレッジマネジメントツール「NIKKEI The KNOWLEDGE(日経ザ・ナレッジ)」を2020年3月にリリースしました。そのバックエンドの開発に際しては、パートナーにBeeXを採用。リリースからその後の機能追加に至るまで、密にコミュニケーションをとりながら継続的に改善を進めています。

課題
  • 新規BtoB向けWebサービスを立ち上げたい 
  • バックエンドを開発するパートナーが必要
  • 開発言語を従来のPythonからGo言語(Golang)に変更したい
解決したこと
  • まずはスモールスタート、ユーザーの要望に合わせてデザインや機能を改善
  • 既存サービスの開発で培った経験と実績を活用
  • 共同勉強会への登壇など、共にGolangを学びながら開発を進める

信頼できる400以上の情報ソースからAIがコンテンツを厳選「NIKKEI The KNOWLEDGE」

近年、日々変化する外部環境について、さまざまな情報を収集したいと考えているものの、忙しくて時間を割けない、Web検索だけでは信頼できる情報か判断することが難しい、情報が属人化して組織としてのナレッジが可視化・蓄積されていないといった「外部情報の収集」や「組織内での情報共有」について悩みを抱える企業が急増しています。こうした課題に対応するため、日本経済新聞社が2020年3月から提供を始めたBtoB向けWebサービスが「NIKKEI The KNOWLEDGE」です。

NIKKEI The KNOWLEDGE は、信頼性の高い情報を収集・共有できるナレッジマネジメントツールです。その特徴について情報サービス部門 情報サービスユニット サービス企画・開発グループの加藤皓也氏は「日本経済新聞および電子版に加え、日経ビジネスや日経コンピュータ等のビジネス誌、地方紙や専門紙、テクノロジー系メディアや企業のプレスリリース、官公庁や業界団体サイトの更新情報など、信頼できる400以上のさまざまな情報ソースから、AI( 人工知能)がユーザーに最適化されたコンテンツを厳選し提供します。集めた情報やそこで生まれたアイデアは、コメント機能や『ワークスペース』と呼ばれる画面を介し、他のメンバーと共有することが可能です」と語ります。

開発全般について理解度が高いBeeXをパートナーに選定

NIKKEI The KNOWLEDGE は、アマゾンウェブサービス(AWS)をプラットフォームとするSaaSとして開発されました。商用化に向けた開発がスタートしたのは2019年8月からで、プロジェクトにあたっては全体統括、フロントエンド、バックエンド、インフラ、テストの5つの体制が組まれました。全体統括とインフラについては日本経済新聞社の開発チームが担当して要件定義を行い、フロントエンドとテストについては他社に開発を委託。そしてバックエンドの開発を支援するパートナーにBeeXを選定しました。「BeeXを選んだ理由ですが、当社の開発全般について理解度が高い点を評価しました。BeeXにはこれまでにも、日経グループのWebサービスを利用する際に必要な顧客管理基盤『日経ID』の各機能をWebサービスとつなぐAPI基盤『MGW』、取引先に潜むコンプライアンスリスクを特定・監視するBtoBサービス『日経リスク&コンプライアンス』の開発などでご協力いただいています※。特に日経リスク&コンプライアンスでは、サービスの立ち上げ時からバックエンドの開発に関わっていただきましたので、その経験と実績を見込んで、同じBtoBサービスであるNIKKEI The KNOWLEDGE でも支援をお願いしました」(加藤氏)

今回のプロジェクトにおけるBeeXの担当領域は、記事のデータベース(DB)からコンテンツを抽出し、画面に表示する部分の開発(バインダー/リスト/ワークスペース/カード および、コメント/リアクション / ハイライト)で、機能に合わせた新しいAPIの開発と運用を中心に、テストコードの作成などを行いました。そしてサービスのリリース後も、機能追加の面でプロジェクトに関わり続けています。

※日本経済新聞社における過去の事例 https://www.beex-inc.com/case/nikkei

シンプルな構成でメンテナンスの複雑化を回避スモールスタートからデザインや機能を順次改善

NIKKEI The KNOWLEDGE は、長期的に安定して開発が進められるよう、DBやフレームワークからの独立性を確保したクリーンアーキテクチャを採用し、マイクロサービスで構成されています。また、開発言語については、それまで利用してきたPythonからGo言語(Golang)に変更しました。Golangは、充実した標準ライブラリを組み合わせてさまざまなものを開発できるのが特徴で、並行処理が容易で、高速な処理が可能なことから、近年モダンアプリケーションの開発で採用される例が増えている開発言語です。「シンプルな構成を維持することでメンテナンスの複雑化が回避できるのではないかと考え、採用を決めました。BeeXにとっても初めての経験となったそうですが、勉強会を開催するなどGolangを共に学んでいただき、開発を進めていきました」(加藤氏)





サービスはモールスタートで行い、リリース以降、ユーザーの要望にあわせてデザインを変更したり、新たな機能を追加したりしています。BeeXは、ユーザー同士のコミュニケーションを支援するコメントや「いいね」ボタンの開発を皮切りに、Webやメールによる通知機能の実装、AIと連携する機能開発など、徐々に担当領域を拡大していきました。「NIKKEI The KNOWLEDGE は、新聞になじみのない方も利用されるサービスであることから、AIによるレコメンド機能を機軸としてUIのデザインを検討し、ブラッシュアップを図っています。こうして実現した機能が、トップページの約半分のスペースにユーザーに合った2つの最新記事をピックアップして表示する『あなたへのイチオシ』です」(加藤氏)

新たな機能の追加については、情報管理ツールのNotion(ノーション)を活用し、BeeXとドキュメントを共有しながらアジャイル開発で進めています。スクラムのスプリント期間は2週間に設定し、1週間ごとにデザイナー、企画、エンジニアなどが集まる全体会議を実施し、開発する機能を決めています。

こうしたアジャイル開発の中で大きなトピックとなったのが、収集した情報をメンバー間で共有するワークスペースの大幅な改修です。NIKKEI TheKNOWLEDGEには、目的別に情報を収集する「バインダー」という機能があり、 かつてはワークスペースと1対1で紐付いていました。しかし、これではバインダーとワークスペースで膨大な数の組み合わせが発生し、ユーザーの管理負担になってしまいます。そこで、開発チームはバインダーとワークスペースの関係を見直し、複数のバインダーから1つのワークスペースに集約できるよう、多対1の構成に変更することを決定。 これに伴い、DBやインターフェースに大量の改修が発生しましたが、BeeXの協力のもと短期間で完了させています。「BeeXとはこれまでの信頼関係がありましたし、シンプルで変更しやすい環境でしたので、当時の大改修もトラブルなく乗り切ることができました。おかげで、ユーザーにはこれまでより使いやすくなったといったという声をいただいています」(加藤氏)

よりユーザーにフィットしたサービスへの改善を目指すBeeXには連携のさらなる強化を期待

NIKKEI The KNOWLEDGE はリリース以降、さまざまな機能を追加したり、大幅な改修を重ねたりしてきましたが、今日に至るまで安定した運用を続けています。ユーザー数や属性も拡大しており、今後はいかにしてユーザーにフィットしたサービスへ改善していくかが課題となっています。「これまでは営業やマーケティングなど、少人数の部署単位で導入いただくケースが中心でしたので、サービスもそれに最適化したかたちで運用してきました。ただ最近は、大きな団体や企業単位でご利用いただく機会も増えています。こうしたユーザー層の変化に対応するため、ビジネスチャットの『Slack』『Microsoft Teams』と連携した通知機能を新たに追加するなど、継続的に機能開発を行っていきます」(加藤氏)

BeeXについては、チームの一員としての働きを高く評価し、今後の連携の強化に期待を寄せています。「当社とBeeXは全体統括とバックエンド開発という関係でしたが、BeeXにはバックエンド専任というよりチームの一員としてフラットな関係でプロジェクトを進めていただき、とても感謝しています。開発は必要なドキュメントをこちらから提示するかたちで進めていますが、BeeXのスタッフは具体的な指示を出さなくても自律的に動いてくださるので、私たちとしても信頼感があります。今後はお互いがより連携しやすい環境を作っていけたらと思います」(加藤氏)

インタビューにご協力いただいた方々

  • 情報サービス部門 情報サービスユニット サービス企画・開発グループ
    加藤 皓也 氏

株式会社日本経済新聞社

「日本経済新聞」および「日本経済新聞 電子版」を中核とする総合メディア企業グループ。2010 年にサービスを開始した電子版は有料会員数97万、日本経済新聞と合わせると購読数の合計は234万(2024年7月時点)を突破し、ニュース配信の分野で業界をリードしています。2020年には金融専門メディア「NIKKEI Financial」、2022年には自動車産業に特化した「NIKKEI Mobility」をはじめ「NIKKEI Prime」シリーズなど専門メディアの展開を始めています。

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