【re:Invent2024参加レポート】Chalk Talk「【MAM323】Migrate and modernize mission-critical SAP landscapes on AWS」へ参加してみた

この記事を書いたメンバー:

Shinya Kawamura

【re:Invent2024参加レポート】Chalk Talk「【MAM323】Migrate and modernize mission-critical SAP landscapes on AWS」へ参加してみた

目次

re:Invent2024でSAPのAWS移行に関するChalk Talkに参加しました。
こちらのセッションの内容は以下の通りです。
原文

Explore proven approaches to accelerate your move to cloud-based enterprise-resource planning (ERP).
In this chalk talk, learn oft-overlooked architectural practices that can help you maximize the performance, reliability, and extensibility of your SAP environment, including RISE with SAP.
Learn best practices for networking, high availability, disaster recovery, immutable backups, connecting to adjacent SAP systems, and innovating with SAP Business Transformation Platform (BTP) and 200+ AWS offerings.
Discover how AWS can run any SAP workload in this interactive session.

日本語訳

クラウドベースのエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)への移行を加速するための実証済みのアプローチをご紹介します。
このチョークトークでは、RISE with SAPを含むSAP環境のパフォーマンス、信頼性、拡張性を最大化するために役立つ、見過ごされがちなアーキテクチャの実践について学びます。
ネットワーク、高可用性、ディザスタリカバリ、不変バックアップ、隣接するSAPシステムとの接続、SAP Business Transformation Platform (BTP)と200以上のAWS製品によるイノベーションのベストプラクティスを学びます。このインタラクティブなセッションで、AWSがどのようにあらゆるSAPワークロードを実行できるかを発見してください。
Chalk Talkとはホワイトボードなどに構成図を書きながら発表者(AWSの方)と参加者で質疑応答をしながら進める対話形式のセッションのことで、当然ですが質疑応答は全て英語で行われます。
尚、今回もリアルタイム翻訳ソフトを使いながら聞いていたので、記事内の細かい内容は違っているところがあるかもしれません。

参加者は全部で約30名程度、日本人はおそらく私1人でした。

最初に発表者の方からいくつかの質問がありました。
Q:AWS上でSAPを動かしている人は?
  →(5~6割くらいが挙手) AWSの方:「少ないですね」(会場笑)
Q:これからAWS上に新規にSAPを導入しようとしている方は?
  →1名のみ挙手

次に大規模SAP環境のAWS移行を行ったNVIDIA、米国海軍、Carrierについての紹介です。
これらの顧客はSAPをAWSへ移行してかなりのコスト削減を実現したとのこと。

続いてPreview版となりますがRISE with SAPへの移行を支援する2つの新しいサービスの紹介がありました。
1つ目は「Migrate readiness accelerator for RISE with SAP on AWS」というもので、SAP, AWS, KTern.AIの3社によるRISE移行のアセスメントサービスのようです。資料内の説明文には以下の内容が記載されています。
・Migrate with confidence based on prescriptive from SAP, AWS, and KTern.AI
 (SAP、AWS、KTern.AI からの指示に基づいて自信を持って移行)
・Educed complexity and risk with data-driven insights and decision-making
 (データ主導の洞察と意思決定により複雑さとリスクを軽減)
・Accelerated journey to RISE by leveraging a unique combination of tools, accelerators, and skillsets
 (ツール、アクセラレータ、スキルセットの独自の組み合わせを活用してRISEへの道のりを加速)
・Expedite migration assessment by 4x compared to manual assessment process
 (手動評価プロセスと比較して移行評価を4倍高速化)

2つ目は「Migrate support service for RISE with SAP on AWS」でこちらはSAP, AWSによるRISE移行支援サービスです。
資料内の説明文は以下の通りです。
・Unified one team (SAP + AWS) 
 A unified, one-team approach with application aware SAP and AWS experts embedded in the customer's migration journey
 (お客様の移行プロセスに組み込まれた、アプリケーションに精通したSAPとAWSのエキスパートによる、統一されたワンチームのアプローチ)
・Designated AWS exper
 Availability of AWS infrastructure experts throughout the migration project, orchestrated by SAP
 (SAPがコーディネートする移行プロジェクト全体を通してAWSインフラストラクチャのエキスパートを確保)
・Proactive risk mitigati
 Improved migration speed through quick issue resolution and proactive advice to avoid potential problem
 (問題の迅速な解決と潜在的な問題を回避するための積極的なアドバイスにより、移行速度が向上)
・Best practice and accelerators 
 Avoid common pitfalls through real-world RISE migration experience with proven RISE best practice, refined to accelerate migrations
 (実世界のRISE移行経験から、移行を加速させるために洗練された実証済みのRISEベストプラクティスを通じて、よくある落とし穴を回避)

新サービスの紹介も終わり、ここからホワイトボードに構成図を書きながらの移行方式の説明が始まります。
説明の中ではAWS LaunchWizard、Datasync、HSR、DMO、SystemCopyなど、普段の業務で馴染み深いキーワードが出てきたので構成図を見るだけで会話の内容が理解ができました。
参加者からは移行時のダウンタイムに関する質問が複数出ていて、やはり移行時の停止時間は世界共通の悩みということですね。
(残念ながら写真撮り忘れたので構成図は残っていません)

続いてネットワーク構成に関する説明です。
聞き取れた部分では以下についての説明がされていました。
・RISEへの接続経路を確保するためのDirectConnect/VPNについて
・顧客所持のAWSアカウントにTGWを作成して、そこを通信の出入り口にすることによる統制化
・BTPへの接続方式(CloudConnector、VPC PrivateLink)
・通信コストの発生ポイント

参加者から「AWSアカウントを1つで運用していると社内のセキュリティコンサルタントからの指摘を受けるのだけど、回避するためのうまい分離方法はある?」という内容の質問が出て会場の笑いを誘っていました。確かにどこかで聞いたことがあるような質問です。
尚、講師の方からの回答を簡単に表現すると「状況に応じて考える」という内容だったかと思います。

以上となります。
今回は聞き専での参加となりましたが、次回は英語での質問にもチャレンジしてみたいと思います。
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