「AWS 大阪リージョン Network Dive Deepイベント」参加レポート

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榊原慶太

「AWS 大阪リージョン Network Dive Deepイベント」参加レポート

目次

BeeXの榊原です。昨日AWS大阪オフィスにて行われたイベントに参加しました。ハンズオンに関する細かい内容を除いて、アウトプット歓迎とのことでしたので内容をまとめます。本イベントのメインは普段中々触れないDirect Connect(以下DX)のハンズオンだったのですが、今回はDive Deepなので基本的な説明は省略されていました。DXの基本説明やAWS側の設定手順は去年まとめたので、よろしければ併せてご一読ください。Blackbeltの資料も参考になります。
※本記事では当日配布資料のスライドを何枚か抜粋していますが、AWSの方に掲載許可をいただいております。


AWS Direct Connectの基本とAWS側の設定手順|基幹システムのクラウド移行・構築・導入支援のBeeX

株式会社Beex(ビーエックス)のエンジニアが執筆するAWS Direct Connectの基本とAWS側の設定手順のページです。SAPなど基幹システムを中心としたエンタープライズシステムのクラウドインテグレーションを専業としています。

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オープニング(大阪リージョンについて)

大阪開催なので、大阪リージョンに関するお話から幕をあけました。開設されてからもう3年経つのですね。大阪リージョンをメインで使う企業紹介や、西日本にオフィスがある企業が仮想サーバは東京リージョンに置き、レイテンシーの影響を受けやすいWindows File Serverを大阪リージョンに置くといったマルチリージョンの活用例が紹介されていました。。

その後はリージョン選択観点の話から東京と大阪リージョンの比較をし、大阪リージョンも改善を重ねて様々なパターンで東京リージョンと同等に使えるようになっているため、活用をぜひご検討ください!と熱く語られていました。

リージョンの観点は
・ガバナンス
・コスト
・対応サービス
・レイテンシー
の4つがあり、東京と大阪だと前者2つは大差がないので後者2つについて深堀しました。「対応サービス」についてはこの時点での大阪リージョンの対応サービスは127、東京は214です。

一見かなり大差があるように見えますが、主要なサービスは大阪リージョンではあらかた出そろっているように感じました。リージョン毎の対応サービスはこちらをご覧ください。

「レイテンシー」についてはJeff Barr氏の検証記事をご覧ください。資料もこの記事の内容が記載されていました。ただしこちらの測定結果はあくまで参考値であること、通信状況によって値が変化する旨ご注意ください。

AWS Direct Connect Black Belt 2024夏

2021年に公開されたBlackbeltの最新バージョンを用いて、DXの説明がありました。こちらは当日配布されましたが、後日公開されるとのことでした。参加できなかった方は楽しみに待ちましょう。時間の都合上かいつまんでの説明でしたが、気になったものをいくつか紹介します。

プライべート接続ではDXGWを使いましょう

DXを使ってVPCに接続する際は、DXGWを使おうと熱く語られていました。昔は1つのプライベートVIFあたり、1個のVPCにしか接続できませんでしたが、DXGWを使うと1つの接続で20個のVPCに接続可能となります。加えてDXGWの料金自体は無料です。無料で20倍の数接続できるのでぜひともDXGWは使いましょう。当日スライドにも「推奨」と書かれていました。

VPCの接続可能なVPCは昔は10個だったようですが、2023年5月に10→20に接続できるようになりました。ちなみにオンプレミス環境と21個以上のVPCにつなぎたい場合は、プライベートVIFとDXGWのペア数をもう1つ作る必要があります。VPC間の通信はDXGW間を経由できないので、Transit Gatewayを使用しましょう。

SiteLink

DXGWで拠点がつながっていた場合、SiteLinkを有効にするとDX ロケーション間で接続ができます。DXが例えば別キャリア同士で接続されていても、それを跨いで接続が可能です。ただし、有効時間と転送データ分の課金が発生するので注意です。

占有型の物理帯域が400Gに対応

これは2週間ほど前に発表されたアップデートです。1, 10, 100Gの中からそれぞれ選ぶ方式でしたが、400Gにも対応しました。ただし、公式ページを見る限り、2024年7月17日時点では日本で対応しているキャリアはまだなさそうです。

ハンズオンとDirect Connect周りの裏話

冒頭の記載通り詳細な内容は伏せますが、AWS側での操作だけでなくオンプレミス側の操作も体験できたのが非常に楽しかったです。また、今回ハンズオン中にAWSの方が解説してくださった、DXGWの裏の仕組みの解説も興味深く、こちらも掲載OKとのことでしたので記載します。

DXGWの実体は何なのか

「DXGW使用の際、もしそれが障害で止まった場合はシングルポイント障害になるのではないか」という質問をよくされるみたいですが、これに対する回答はグローバルリソースであるため、どのリージョンが壊れようとも使用可能です。また、DXGWの実体はパスの集合体とのことです。物理的なリソースを与えているわけではないので、DXGWは作成したら一瞬で出来上がるとのことです。確かにすぐに作成されていました。

VGWをDXGWに関連付ける際、一部時間がかかった

東京や大阪リージョンと比較し、海外の規模が大きいリージョンについては、DXGWVGWを関連付ける際、多くの時間を要しました。今回の感覚として大阪リージョンとの紐づけは5分ほど、規模の大きい海外リージョンですと15~20分ほど時間を要しておりました。

最後に

今回は久々にイベント参加記事を執筆しました。DXの裏側の仕組みや、新しく手を動かせた部分があり非常に学びの多い機会となりました。業務都合が合えば今後も積極的に参加していきたいです。ここまでお読みいただきありがとうございました。

※余談ですが、今回ランダムにアイキャッチ画像のレアシールが配布されていました。残念ながら自分は獲得できなかったため、泣く泣く写真だけとらせていただきました。次はゲットしたいです…。

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技術検証、re:Invent参加、AWS資格全冠のための勉強教材等、幅広く記事にしています。皆様のお役に立てば幸いです。最近は会社ブログメインで記事投稿しています。

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