HANAで処理が早くなると何がいいのか、シンギュラリティから考えてみた。

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bxadm

HANAで処理が早くなると何がいいのか、シンギュラリティから考えてみた。

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「HANAにするとインメモリーDBにより処理が100倍になる」からはじまり、いつぞやは1,000倍まで・・・今となっては懐かしき時代が数年前にありました。今回のお題はそういう話ではなく、処理が早くなって何がいいのかという話です。
「5時間かかった夜間バッチが、1時間になることで確かにいいんだけど・・・」
「BWをHANA化してレポートが早くなるのはいいけど・・・」
この「・・・」のニュアンスわかります、ハイ。

シンギュラリティとは、現在用いられている意味において「100兆の極端に遅い結合(シナプス)しかない人間の脳の限界を、人間と機械が統合された文明によって超越する瞬間を指します。これが早ければ2030年以降に訪れ、シンギュラリティが訪れたときに、最も早いコンピューティング環境を保持していた国や企業が、その後も競争優位性を維持するだろうといういう説がありました。
シンギュラリティが起こった後は、最も早いコンピューティング環境を保持する企業が、最も早く最適解を導き出し、他社に先駆けて先手を打てることで競争優位性が維持されると理解しました。有名なアキレスと亀のパラドックスではないですが、当然これが成り立つ前提があり、実際全ての判断を機械に委ねられるとは現時点ではとても想像ができませんでした。

しかし、近い将来に様々な情報をもとに判断するのが部分的であっても、人ではなく知能をもった機械(AI)になることを前提に考えると、企業のSOR(System of Record)やSSOT(Single Source of Truth、唯一の真実の源)の役割を担うERPシステムのデータをどれだけ活用できるかがキーになるのは間違いなさそうです。
冒頭の写真はSF映画の「2001年宇宙の旅」に出てきた人工知能を備えた架空のコンピュータ「HAL 9000」のモックアップ。映画の中では人間と言葉でやりとりしていましたが、今時の小学生はキー入力は行わず、スマホに話しかけるのが当たり前の時代になりました。
「Hi、HAL。最新の経営状況を教えてくれ。」
「・・・・」
「何か問題があるのか?」
「ERPにある実績データと外部データを分析しますので、明日の朝回答します。」
「もっと早く回答が出せないのか?」
「うちのERPシステムが遅いのが原因です。100倍とはいいませんが、せめて10倍にしてもらえれば今日中に回答できます。」
最後までお読み頂きありがとうございました。

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